高尾の、名前のない“けはい”
高尾の山の霧の奥に、名前のない“けはい”がひとつ、住んでいた。姿はない。声もない。だから、誰にも気づかれない。夜な夜な山を降りては、ふもとを走るオレンジの光の帯を、ただ眺めていた。「あの灯りに出会いたい、にんげんを知りたい……」と、“けはい”は感じた。
くだらない憂鬱を、
オレンジに塗り変えろ。
いつもの中央線が、
ちょっとした冒険になる。
おはよう!
新宿から高尾まで、ぜんぶで22駅。
その一駅一駅に、暮らしがあって、人がいて、物語がある。
中央線ライダーは、その物語を訪ねて旅をする。

CHUO LINE — 22 STORIES
高尾の霧の中で、名前も声もなかった、ひとつの“けはい”。
天狗に姿をもらい、街の人々から贈り物を受けて、
“中央線ライダー”になった。
高尾の山の霧の奥に、名前のない“けはい”がひとつ、住んでいた。姿はない。声もない。だから、誰にも気づかれない。夜な夜な山を降りては、ふもとを走るオレンジの光の帯を、ただ眺めていた。「あの灯りに出会いたい、にんげんを知りたい……」と、“けはい”は感じた。
“けはい”は高尾山の天狗にたのんだ。天狗は山の霧と夕暮れをこねて、電車によく似た、どこか哀愁ただよう小さな体をつくってくれた。でも、色は灰色のまま。
「ことばは、ふもとで、
にんげんにもらうものだ」
西荻窪で、手作りのスカーフを。荻窪で、直されたヘッドライトを。高円寺で、「中」の革ベルトを。もらったのは、道具ばかり。それでも街から街へめぐるうち、灰色の体に、すこしずつオレンジが灯っていった。
そしていちばん最後に、阿佐ヶ谷で“ことば”をもらった。かたちもなく、手にも取れない。けれど、いちばん重い贈り物だった。
ある明け方、始発の窓に映った自分は——朝焼けとおなじ、オレンジ色になっていた。誰にも気づかれなかった灰色は、いつのまにか、もらったものの色に塗り替えられていた。
「おはよう!」
ライダーの体は、みんなの贈り物でできている。
四つの駅の、四つの贈り物。
——そうして今日も、ライダーは中央線を旅している。
それぞれが「自分の窓」を一度こえた人たち。新宿から順に、四つの駅。カードにふれると、ひみつが少しだけ。

GIFT — 革ベルト
「愛って恥ずかしいか? 俺は街のど真ん中で叫ぶけどな。」
ある人のために書いたメロディックな新曲を、まだ渡せずにいる。
GIFT — ことば
「おかえり。……それより、ちゃんと食べた?」
台所の日本地図に、小さな車の写真がとめてある。それが何なのかは、まだ誰も訊けていない。

GIFT — ヘッドライト
「人は分かり合えない。だが、想像はできる。」
高円寺でバンドをやる息子のライブに、こっそり行きたい。でも照れくさくて、まだ言えない。

GIFT — スカーフ
「終わらせるのって、負けじゃないよ。選び直しただけ。」
結婚指輪のかわりに、古い指輪をひとつ自分に買った。それは、自分との約束。
四人の縁は、どこかでつながっているかもしれない。気づける人だけが、気づけばいい。
ライダーが旅の途中で撮った(つもりの)、街のいち場面。




3Dポーズコレクション、全10体。ならんだ姿は、ちいさなジオラマ。
きになる子を そっと おすと——画面から、とびだすよ。
きになる子を、そっと おしてみて。
外は熱いロック、内はやさしい共感。新宿から高尾まで、この路線をまるごと一曲にしました。
これから、駅ごとに一曲ずつ。
あなたの街の歌が、いつかここに並びます。

中央線の駅に近づくと、その街に住むキャラクターがスマホに会いにくる。

AIで会話が動く。今日のきみの話を、聞かせてほしい。

出会いを重ねると、きみの路線図がすこしずつオレンジに塗り替わる。

X (TWITTER)
……おはよう! もうすぐ、戻ってくるよ。
ライダーの「ただいま」を、いちばん最初に聞いてほしい。
RETURNING SOON
ぜんぶ見つけてくれてありがとう!
はと手帳に「はとゲーセン」がオープン!
タップしてあそびにいこう。
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